その9. 田代社長の夢や人生の目的

 

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前回までに登場した人物はこちら

 

 

 

【その9. 田代社長の夢や人生の目的】

 

 

「ユージくん、じゃあ、今夜から君がやるべき事を具体的に話していこう。」

 

途中からメモを取るのを忘れていたが、再度メモを取り始める。

 

 

 

 

「まず、ユージくん自身の夢や人生の目的を明確にしよう。」

 

 

「え・・・!??

ブログ・facebook・Twitter・YouTubeのアカウントを

取得することじゃないんですか・・・??」

 

「ははは・・・(笑) そういう答えが返って来ると思ったよ・・・」

 

田代社長は優しい目で笑っている。

 

「もちろん、ブログ・facebook・Twitter・YouTubeのアカウントを

取得することは大事だよ。

ただ、そんな事は2~30分もあれば出来る。

そして、もっと大事な事がある。」

 

確かに、ブログ・facebook・Twitter・YouTubeの

アカウントを取得することよりも大事な事はありそうな気がする・・・

 

 

「これから大事な話をする。 準備はいいかな・・・??」

 

 

「はい!」

 

メモを取る準備は出来ている。

 

 

「夢や人生の目的が無いと何も始まらない。 

そして、夢や人生の目的を明確化すると、

今まで抱いていた悩みや迷いが全て解決する。」

 

久しぶりに文字をたくさん書いているので、手がつりそうになっている。

 

「ユージくん、理解できるかな・・・??

ユージくんは25歳と言ってたね。

今は夢や人生の目的がないとも言っていた。

今は別になくてもいいけど、25歳であれば、

ボチボチ夢や人生の目的を明確にしていった方がいい。」

 

「はい・・・」

 

「僕が今の会社『イーカス』を立ち上げたのは25歳の頃だけど、

自分の夢や人生の目的を叶えるために今の会社を立ち上げた。」

 

「田代社長の夢や人生の目的は何ですか・・・??」

 

「僕の夢や人生の目的は3つある。

1つ目は、世界中から“飢餓”や“餓死”をなくすこと。

2つ目は、どこよりも安くて美味しくて体に良い料理を提供すること。

3つ目は、世界中の子供たちが笑って暮らせる世の中を作ること。

以上の3つ。

この3つの夢を人生の目的とすることをハタチの時に決めた。

以来10年間、これらの夢を追い求めて走り続けている。」

 

ハタチの時に・・・

 

俺がハタチの時はいったい何を考え、何をしていただろう・・・

 

 

 

 

「ユージくん、一度きりの人生だ! 

まず、夢と人生の目的を明確化しよう!

 

自分はどの山を目指すのか・・・??

自分が死んだ時、どのような弔辞を読んで欲しいのか・・・??

自分の墓石に、どのようなメッセージを刻んで欲しいのか・・・??

弔辞に関しては赤塚不二夫先生に捧げたタモリさんの弔辞、

墓石に関しては鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの墓石の話を

検索サイトで調べてみるといい。

参考になるはずだ。」

 

弔辞・赤塚不二夫・タモリ・墓石・鉄鋼王・アンドリュー・カーネギーetc…

 

必死にメモを取っている。

 

「夢と人生の目的を明確化した後にすることは、

ブログ・facebook・Twitter・YouTubeなどのメディアを使って

出来るだけ多くの情報発信をする。

何も難しい事を言わなければいけないことはない。

歌手なら歌の話をすればいい。

お笑い芸人ならお笑いの話をすればいい。

野球選手なら野球の話をすればいい。

トラックドライバーならトラックの話をすればいい。

何も難しく考える必要はないよ。」

 

何だか俺にも出来そうな気がしてきた。

 

「先程、『君が発信する情報は全て、

君の夢や人生の目的がベースとなって彩られる。

そして、君の夢や人生の目的が染み込んだ情報に、

受け取り側は敏感に察知して無意識に感動を覚える。

と僕が言ったのを覚えているかい・・・??」

 

「は、はい・・・」

 

「これはどういう事かと言うと、

君が何の目的もなくトラックの話をしたところで、

受け取り側は面白くも何ともない。

そもそもトラックに興味のある人間は限られているからね。

これは歌でもお笑いでも野球でも皆同じ。

なぜかと言うと、そもそも人は“物”には何の感情も抱かない。

人は“人”に感動する。 

人は“その人の想い”に感動する。 

人は“その人の想いがいっぱい詰まった物”に感動するんだよ。

 

「なんとなく分かるような気がします・・・」

 

「ユージくん、これから君が発信していく情報は全て、

君の夢や人生の目的に裏打ちされたものでないと全く意味がない。 

君が発信した情報が、

君の夢や人生の目的に裏打ちされたものであれば、

受け取り側は敏感に察知して無意識に感動を覚えてくれる。

 

「だから、ブログ・facebook・Twitter・YouTubeのアカウントを取得する前に、

私自身の夢や人生の目的を明確化することが大事なんですね。」

 

「理解してくれたかな・・・??」

 

「はい、理解出来ました!」

 

田代社長は満面の笑みを俺にくれた。

 

相変わらずとてつもないオーラを放ってはいるが、

始めよりはこのオーラにもいくぶんか慣れてきた。

 

 

 

 

「先程、僕の修行時代の話をしたよね?」

 

 

「はい。」

 

「ハタチの頃だよ。 懐かしいな・・・

僕はハタチになったと同時に、

生まれ故郷の横浜から憧れの京都に出てきた・・・

そして、すぐさま修行をするために、

京都の老舗の料理屋にお世話になった。

僕はその頃から自分のメディアを使って、

自分の夢や人生の目的を数多くの人に言いまくった。

そうすれば、数多くの人たちが僕の夢や人生の目的に共感してくれて

多くのファンが出来た。」

 

ファンか・・・

 

『ファン』という言葉は芸能人やスポーツ選手のためにある言葉だと思っていた。

 

「世界中から“飢餓”や“餓死”をなくすこと。

どこよりも安くて美味しくて体に良い料理を提供すること。

世界中の子供たちが笑って暮らせる世の中を作ること。

これらの夢や人生の目的をマイメディアで常に言い続けた。

そして、働いていた飲食店の料理の事や、世界中の料理の事など、

様々な情報を発信した。」

 

「先程も言ったように、人は“料理”の写真を見ても何の感情も抱かない。

せいぜい、美味しそう!とか、お腹が減ってきた!

という感情くらいだろう・・・

でも、僕が発信した“料理”の写真は、

“田代の想いがいっぱい詰まった料理”として無意識に感動を覚えてくれた。

そのような情報発信を続けていくうちに、気が付けば、

働いていた料理屋のオーナーよりも有名人になっていた。

北は北海道から南は沖縄まで、多くの僕のファンが、

僕の作った料理を食べたい!と言ってくれるようになっていた。」

 

気が付けば、またメモを取るのを忘れていた。

 

メモ? いや、もうそれどころじゃない・・・

 

興奮のあまり、ボールペンとメモ用紙を握っていた手は

汗でビッショリになっていた。

 

 

 

「もうこんな時間か・・・」

 

 

時計の針は午後4時を指している。

 

気が付けば、田代社長との話し始めて既に2時間が経過している。

 

「じゃあ今日はこの辺にしておこうか・・・」

 

「はい、ありがとうございます!」

 

「僕の話は参考になったかな・・・??」

 

「もちろんです! 大変参考になりました!!」

 

嘘偽りなく、本当に参考になった。

 

新しい発見の連続で、今の感情をうまく言葉で言い表せない。

 

しかも、こうやって、田代社長の会社の社長室で

2人きりで話が出来ていることが未だに信じられずにいる。

 

ホント夢を見ているようだ・・・

 

 

 

「ユージくん、君に宿題を与えよう。」

 

 

「宿題ですか・・・??」

 

「来週の土曜日、一緒に食事に行こう。

その時までに、君自身の夢と人生の目的を決めておくこと。

そして、決めた夢と人生の目的を家族や彼女や、、、

彼女はいたかな・・・??」

 

「はい、います!」

 

「ははは・・・(笑) さすがだね・・・

そう、家族や彼女や同僚など、出来るだけ自分に近い存在の人たち全員に

君の夢や人生の目的を言うこと。

出来るかな・・・??

出来るんであれば、来週の土曜日の夜は君のために

スケジュールを空けておくけど・・・」

 

「はい! 出来ます!!」

 

もちろん、出来る自信はなかった・・・

 

でも、今はもう、「田代社長の言う通りにやってみよう!」

という気持ちになっている。

 

『チャンスの女神は前髪しかない』と言われるように、

俺はこのチャンスは一生に一度あるかないかのチャンスだと思っている。

 

何よりも、田代社長は魅力的な人だ。

 

俺はすっかり田代社長のファンになっている。

 

そんな田代社長が、自ら俺に「もう一度会ってあげる」と言ってくれている。

 

「このチャンスを掴まずして、どのチャンスを掴むのだ!!!!!」

 

今はそれくらい熱い気持ちになっている・・・

 

 

その10.へ続く・・・